管理会社の強みと機会

<何を伝えて管理戸数を増やすのか>
 管理会社の目的は、なんといっても管理戸数を増やすことです。しかし、多くの会社は仲介業務などのついでに漫然と戸数を増やしてきているため、いきなり社長が「管理戸数を増やすぞ!」と息巻いたところで、スタッフたちは何をどうしたらいいか分からない、といったことが多々あります。オーナー様に営業をすればいいのは分かるのですが、何を話せば契約がとれるのかが分からないのです。
 そういう時は、まず自社の現状を客観的に分析することから始めてみましょう。代表的な手法に『SWOT分析』というものがあります。これは、自社を取り巻く環境の中の機会と脅威(外部環境)、そして自社の持っている強みと弱み(内部環境)を抽出することで、経営資源の最適活用を図る経営戦略策定方法です。強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats)の頭文字をとってSWOTと呼びます。
 それぞれについて、できるだけたくさん書き出してみてください。4つのカテゴリに分けて書いていくと、オーナー様から物件を預かった際にできること・できないことが、次第に見えてくるはずです。その中でも最も着目すべきポイントは、自社の『強み』です。「客付け力が高い」「入居率が90%以上」「地域密着型」「情報発信力が高い」などの項目が強みとして挙がっていませんか? もし挙がっているなら、あとはそれをオーナー様に伝えるだけです。強みを示して「うちにお任せいただくとこんなに良いことがあります」と伝えることが、管理受託営業の第一歩なのです。