管理会社は、繁忙期にどう備えるか?

<根本的な組織体制の改善>
 なお、この時期は管理会社が組織体制を整えるチャンスでもあります。前述のような改善がしたくても、日々の業務で手一杯だという賃貸管理会社様は少なくありません。今の時期に手一杯では、繁忙期はどうなってしまうのでしょうか? 一日も早く何らかの手を打っていただきたいですね。
 時間を作るいちばん簡単な手段は、業務をアウトソーシングしてしまうことです。たとえば入居者対応やオーナー対応にたくさんの時間を裂かれます。1000戸管理の場合、1日あたりのこれらに数時間の時間をとられています。1日3時間としたら、20日稼働で月60時間。年末までに240時間あれば、何らかの繁忙期対策ができそうです。
 組織体制の変革と言えば、管理受託専門部署やオーナー提案の専門部署、広報・PRの部署を作ることも検討されてはいかがでしょうか。過去の記事で何度も触れてきたように、賃貸管理会社が利益を上げるためには「考える仕事」に時間を割くことが必要です。どうすれば管理がとれるのか、どうすればリノベ提案が通るのか、どうすれば認知度が上がるのか——。考えることで工夫が生まれ、生産性が高まります。この時期に繁忙期対策を「考える」ことの重要性、ご理解いただけたでしょうか。