<業務分析>
管理獲得のための第一歩は、組織全体の業務分析から始まります。己を知らずして戦うことはできません。日々誰がどのような仕事をしているのかを、できるだけ細かく見ていきましょう。具体的には、スタッフ全員の一週間の業務内容の業務内容を①現場・クレーム対応(作業)、②事務作業、③出納業務、④戦略・提案業務、⑤その他(移動時間など)の5つに振り分け、どの仕事にどれだけの時間を費やしているのかを算出します。総労働時間に対してどの業務に時間を使っているのかをよく分析しましょう。
するとおそらく組織全体で95%以上の時間が①・②・⑤に割かれていることがわかります。驚くほど受託提案をする時間が取れていないのではないのです。特にクレーム対応、優先順位の低い不明瞭な現場での作業などは、驚くほど時間を取られていることがわかります。しかも真面目に業務をこなすほど、それらの時間が膨張しますから、管理業が「ボランティア」のような収益構造になってしまします。それらを改善するためには、業務分担を明確にして、作業的な仕事はできるだけ外注を活用し、「受託」や「提案」などの攻めの仕事にシフトする必要があります。そのためには、強制的に組織の中にスラック(余裕資源)を確保しなければなりません。業務上のストレスや負荷が多ければ、モチベーションも低いため、いつまで経っても守りの体制から脱出できずに、気がつけば過重労働で人は定着せず、オーナーの信頼も得られないから管理戸数も増えないという負のスパイラルに陥ります。