賃貸管理会社における、仕事の優先順位

<理想的な仕事の優先順位>
 では、実際に社内の仕事を分類分けし、その優先順位を確認してみましょう。通常、何も考えずに仕事を進めると下記の順序になるかと思います。


 1.緊急性のある仕事(クレーム・トラブル対応:現地対応・オーナー対応など)
 2.受け身の仕事(電話対応:物件問合せ・入居者クレーム、退去立会いなど)
 3.納期のある仕事(家賃集送金業務、オーナー報告、業者発注、募集図面作成など)
 4.企画・提案系の仕事(管理受託提案、オーナーへの空室改善提案、自社の新商品作り、広報:オーナー新聞・セミナー・HP更新など)


 いかがでしょうか。確かに1~3は”期日”や”相手”が追いかけてくるタイプ仕事ですから、4が後回しになってしまうのも仕方がないように思えます。そもそも1~3のようなオーナー・建物・入居者の対応こそ「賃貸管理業務」の本懐であるようにも思えます。
 しかし、管理会社にとって最も生産性の高い仕事は間違いなく4です。1~3をこなすのは前提条件のようなものであって、管理会社が管理会社としてオーナーに存在感や有益性を示し、業績を上げるためには4のような「考える仕事」の優先順位を上げなくてはなりません。ほとんどの会社様は1~3で精一杯になっています。割合から言えば、全体の仕事量のうち㈬に割けている時間は3〜5%がせいぜいといったところでしょう。
 この順位を改め、考える仕事の割合を増やさなくてはなりません。従来の仕事のルールを逆転させるということですから決して簡単なことではありませんが、これができなければ「忙しいのに儲からない」という負のスパイラルからの脱出は困難です。是非、図1の左上のような業務のできる社内体制を目指してください。