賃貸管理会社を見極める、7つのポイント

 賃貸経営がうまくいかない理由のひとつに、パートナー選びの失敗があげられます。一言でパートナーといっても、不動産コンサルタント、売買仲介業者、建設業者、設計士、金融機関など、登場人物は保有する賃貸物件によりさまざまですが、その中でも特に重視しなければいけないのは、保有期間中、一番長い付き合いとなるパートナー「管理会社」選びです。賃貸管理というと、ついつい入居者付け(募集業務)の良し悪しだけに目が行きがちなのですが、賃貸管理業務は実に多岐に渡ります。

<賃貸管理業務一覧>

  1. 家賃査定と相場調査
  2. 入居者募集(図面作成、媒体への登録、内見対応、入居審査、契約書作成)
  3. 新規賃貸借契約締結、更新業務(鍵交換、引き渡し)
  4. 入居者対応(人的トラブル、設備トラブル、不良入居者対応、各種受付、解約受付)
  5. 退去時業務(立会い、原状回復工事手配、敷金清算)
  6. 物件対応(法定点検、定期巡回、インスペクション)
  7. 出納業務(賃料回収、明細書作成、滞納督促、保証会社との交渉、修繕などの清算)
  8. 改善提案(空室対策、運営経費の見直し、市場分析、入居者ニーズ分析)

 大まかにしか記載していませんが、大項目だけでもこれだけのボリュームの業務量があります。オーナーは賃料の5%を管理料(全国的に一般的な料率)として支払うわけですが、その管理業務に対して支払う管理料は適正と思われますか。中には自主管理で管理会社に任せないオーナーもいますが、自らが負担のない範囲でできれば良いのですが、家賃督促やクレーム対応、業者依頼やメンテナンス、募集依頼など、専門的な内容が随所に含まれており、全てを自分でやろうとするとその負荷はかなりのものです。私は5%の管理料は業務量を考えると決して高くないと思います。もちろん、管理会社がしっかりと仕事をこなしてくれることが前提ですが。私も働きながら大家業をしていますが、今の仕事をこなしながら自主管理をするなど、到底できるとは思えません。雑多な業務は管理会社に任せて、支払う管理料5%以上のパフォーマンスや時間を生み出すように動ける方が、よっぽど生産的だと考えているのです。