TOP | NEWSとBLOG | 未分類 | 管理会社における、理想的な人材配置

管理会社における、理想的な人材配置

<何が欠けているのか>
 私がコンサルティングの依頼を受けてまず初めに行なうことは、現場の方と対話をしながら業務内容をひとつひとつ確認することです。賃貸管理業務は多岐にわたります。契約書作成・電話対応・集金督促・共用灯交換…、現場は常に膨大な仕事に追われています。それゆえ、従業員は忙しい・頑張っている=自分はいま必要な仕事をしているんだ、と考えがちです。しかし、彼らの頑張りに反して会社の業績は伸びていません。
 一度、客観的な視点から社員の仕事を確認してみましょう。彼らを忙しくしているのは本当に「収益を上げるための仕事」ですか? どうしても社員がやらなければならない仕事でしょうか。時間をかけさせるべき仕事はもっと他にないでしょうか。
 業務内容のデータをまとめていくと、不思議なことにどの規模の会社であっても同じ問題が浮き彫りになります。それは、社員が目の前の仕事や突発的なクレームに追われて一日を終えてしまっている、という問題です。確かに業務は回っていますが、これでは「業績が上がらない」という悩みは解決しません。管理会社が本来時間を費やすべき「分析・戦略・提案」という3つの柱(図1)が大きく欠けてしまっているのですから、当然のことです。



<「考える仕事」の割合を上げる>
 この手の問題を抱える会社は、往々にして「社員に何でもやらせよう!」という体質です。募集から退去までこなせるオールマイティーな人材が育つメリットがある一方で、募集から退去までを追いかけるのに精いっぱいになってしまい、会社の宣伝や成長戦略を考える時間がなくなってしまいます。スタッフ10人の月間総労働時間が2000時間あったとして、問題を抱える会社を分析すると、驚くことにほとんどの企業が3〜5%以下(60〜100時間)しか「分析・戦略・提案」に時間を注げていませんでした。これは、スタッフ1人が月に6〜10日働いている程度の時間でしかありません。
 収益を上げ、業績を上げたいのであれば、社員に会社を成長させるための戦略を「考える仕事」を与えなければなりません。可能であれば20〜30%を「考える仕事」に割かせ、バランスのいい業務割合(図2)を目指したいものです。1人につき3割ずつ時間を捻出させてもいいですし、思い切って「提案専門の部署」「分析・戦略専門の部署」を作ってしまうのも優れたやり方です。専門部署であれば、水漏れなどの緊急案件が発生しても業務が後回しにされてしまう心配がありません。



<外部資源の活用>
 とはいえ、人的資源は限られています。業績が横ばいでは新規採用も容易ではないでしょうし、既存スタッフで専門部署を作るとなれば、従来の部署のスタッフに部署新設のしわ寄せが行ってしまうでしょう。そうなると、とるべき方法は大きく分けて2つです。つまり、しわ寄せが行かない程度の規模から徐々に始めるか、それとも、しわ寄せ部分の仕事を専門業者に依頼(アウトソーシング)してしまうかです。
 他業界では比較的当たり前となっているアウトソーシングですが、賃貸管理業界ではあまり活用されていません。今回の例であれば「退去立会代行」や「集金代行」「入居者からの電話受付代行」などのサービスを利用することで「考える仕事」の時間は十分に捻出できます。場合によっては、専門家に任せることで業務の質も向上します。そのうえでオーナーへのアピールや空室改善、自社の宣伝に注力できるのですから、結果として会社そのものの生産性も高まり収益が改善します。
 まずは自社のスタッフがどれだけ「分析・戦略・提案」に時間を使えているか調べてみましょう。収益を上げるには、バランスよく「考える仕事」をする社員を配置することです。アウトソーシングを上手に活用すれば、それも比較的容易に実現できるのではないでしょうか。

最新の記事

きゃらばん日記

そして、京都へ。

福岡で真夜中のラーメンを我慢して、朝の新幹線で京都