管理受託の準備はできているか?

<管理を受託する準備>
 昨今、賃貸管理に注力する企業・新規参入する企業が増えています。多くの会社が、資産家であるオーナーと関係を構築できる管理ビジネスの魅力に気づきつつあるのです。
 しかし、管理を受託し事業を拡大するには準備が必要です。やみくもにオーナーを訪問したところで成果は得られません。正しいステップを踏み、社内の体制を整えなければ、管理ビジネスで利益を生むことはできません。管理拡大のためのステップは、大まかには以下の通りです。

(1)サービスの定義
(2)サービスの可視化
(3)社内教育・共有
(4)ロールプレイング
(5)プレゼンテーション



(1)サービスの定義
 当然のことのように思えますが、まずこれができていない管理会社が非常に多いと感じます。オーナーの希望する管理業務を行うこと=管理サービス、と定義するのは簡単ですが、そうした漠然としたサービスメニューで収益を確保するのは容易ではありません。メニューがないばかりに、オーナーから言われるがままに業務をする状態になってしまっていませんか? どんな商売も、利益のでない価格設定で無制限にサービスを提供し続ければ必ず行き詰まります。まずは「管理料3%で提供するサービス」「6%で提供するサービス」など、価格との関係を明確に定義しなくてはなりません。そもそもからして「無償」で管理サービスを提供してしまっているなら、ビジネスとして成り立たせるためにもこの課題解決は急務です。

(2)サービスの可視化
 サービスが定義できたら、次はその可視化です。レストランに「メニュー」が存在するように、本来賃貸管理会社にもサービスメニュー一覧のようなものが必要なのです。むしろ、賃貸管理のような煩雑で表現しにくいサービスほど、分かりやすくまとめられた媒体が必要ではないでしょうか。
 目に見えにくくサービス内容も複雑なものといえば携帯電話やインターネット回線、保険の契約などがありますが、どれもきちんとしたパンフレットを用意しているのが普通です。それらに比べて遥かに高額な資産をやりとりするにも関わらず、ちょっとしたエクセル資料と口頭だけで、果たして十分と言えるでしょうか。



(3)社内教育・共有
 サービスを可視化できたら、まずはその内容を社内に完璧に落とし込みましょう。自社の提供するサービスがどのようなものか、社員全員が説明できる会社は意外なほどに少ないものです。そして、こうした状況が「オーナーに言われて、つい無償対応してしまいました」等のケースを産み出します。せっかく苦労してサービスを定義しても、社内での認識がブレていると結局は元の木阿弥となってしまうのです。
 また、最近ではCSの観点から、顧客に対して担当者だけでなく組織全体で対応することが求められつつあります。「担当の○○でないと分かりません」という回答が減るだけでもオーナーの貴社に対する信頼度は高まるはずです。

(4)ロールプレイング
 サービスが括弧としたものなってようやく営業力強化に取りかかります。中でも、実際の現場を想定した模擬営業・ロールプレイングは重要です。同僚や上司がオーナーになりきり、実践さながらの演習を繰り返すことで、営業の品質を向上させます。
 その際に気を付けたいのが、「良いところはしっかり誉める」ということ。特に上司は、つい改善点にばかり目がいって指摘ばかりになってしまうのですが、これでは本人のやる気を削ぐばかりです。モチベーションの管理も上司の役目です。本人に良いところ・悪いところを自覚させるためには、評価項目を明確にしたチェックシートの活用などが有効です。



(5)プレゼンテーション
 最後は実践です。いくらサービスが明確化され、手元に分かりやすい資料があるとはいえ、自社の強みやサービスの特長をきちんと理解してもらうためにはそれなりの工夫が必要です。
 成約率は個人のセンスではなく、テクニックと経験によって高まるものです。PREP法やSPIN法といった話法・質問法を取り入れてみたり、自分のプレゼンを録画して確認してみるといった試行錯誤を継続し、前項のロールプレイングの中で磨いていきます。

 昨今は地主オーナーだけでなく、サラリーマン大家やプロ投資家といった人々、また、地主オーナーの2代目・3代目が増えてきています。管理戸数を増やすということは、これまで付き合ったことのないタイプのオーナーにも自社をアピールしていくということです。たとえ相手がどんなタイプのオーナーであれ、きちんと自社の価値・魅力を伝えられるかどうか。その体制を整えている管理会社だけが、管理戸数を増やしていく時代です。

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