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「自分ゴト」で、離職しにくい組織づくり

 私たちが「離職の少ない組織」を目指して試行錯誤する一方で、転職業界には「転職のシーズン」というものがあるとされているそうです。ひとつは、冬のボーナスが支給される11月前後、ひとつは、4月転職を狙っての2〜3月、そしてもうひとつが、夏のボーナス支給後の7月転職を狙った、つまりこれからの季節なのだそうです。離職率の高い不動産業界にあっては、なかなか他人事としては捉えられません。
 退職理由は人それぞれですが、多く挙げられる理由には、「仕事を強要される」「残業が多い」「キャリアアップが見込めない」「仕事に楽しさが見いだせない」「人間関係の悪化」などがあります。一見バラバラの理由に見えるものの、その背後には会社からの強烈なコントロールと、その中でやる気を削がれていく流れが見えるように思います。賃貸管理の現場担当者やクレーム担当者などは、特にこうした窮屈さを感じやすいのではないでしょうか。目の前のルーティンワークに追われる中でも突発的な事故やクレームに対応せねばならず、業務時間も延びがちで、しかしいくら案件を捌いても自分が成長しているように感じられない…、退職しやすい環境が整ってしまいやすいといえます。

<仕事を任せるということ>
 こうした現場スタッフの退職を防ぐためには、本人に「働くための動機」を持たせることがひとつの手です。動機とは、仕事に対するこだわりや、組織に対する愛着などとも言い換えられるかもしれません。自分が何のために働いているのか、という動機は、本人のモチベーションを大きく高めます。
 その手段として有用なのが「ある程度の決定権を与えて任せること」です。上司がいちいち命令するのではなく、組織の仕組みづくりや業務改善策を、思い切って「自由にやらせてみる」のです。たとえ厳しい環境下の仕事でも、本人に一定の決定権があれば、自分で業務環境を改善することにチャレンジできます。その挑戦は「自分で決めたこと」ですから、当然手応えも違いますし、当事者意識も芽生えやすくなります。仕事に対するこだわりなども生まれるでしょう。
 ここで大切なのは、上司は彼らのチャレンジをおおらかな目で見守ること。多少の失敗があっても、どんどんチャレンジさせることです。経営者の方々はよくお分かりかと思いますが、自分で決めて、自分の力で進める仕事は楽しいものです。目的を見失いそうなスタッフにはその楽しさ・やりがいを教えてあげるべきです。



<自分から勉強させるには>
 とはいえ、当人が未熟な場合には、いきなり仕事を任せるのは厳しいでしょう。せめて宅建でも取ってくれれば、と思うのですが、彼らの向学心を刺激するのはなかなか難しいものです。当事者意識を持たせたほうがいい、という話をしたばかりですが、自分で自分を奮い立たせて勉強するのは、ダイエットと同様、決して簡単ではありません。それこそ、結果にコミットする某ジムのように、人からある程度管理されるシステムのほうが成功しやすくなります。
「うちは宅建手当も用意しているし、入社3年以内に宅建を取れ!と厳しく言っているのに、宅建士が増えない」
 こうした悩みは、まさに本人のやる気と制度とがミスマッチを起こした結果です。上司が口酸っぱく「宅建を取れ」と言っても、当人はとりあえず試験だけ受けて「落ちました」と報告してくるのが関の山です。
 私も様々な資格を取りましたが、最初に取得したのはやはり宅建でした。そして、その合格の喜びが、後の学びのモチベーションにつながりました。宅建合格という一つの成功事例が自信となり、スキルアップする喜びとなり、仕事の幅を拡げたのです。ある意味、私のターニングポイントは宅建合格といっても過言ではありません。それまで大の勉強嫌いだったわけですから、宅建から始まり、AFP(2級FP技能士)、CFP、1級FP技能士、CPM(米国不動産経営管理士)と、自らをアップグレードしていきました。
 仕事も勉強も、ともかく「他人ゴト/会社ゴト」から「自分ゴト」に変えられるかどうかがモチベーションアップのカギです。そして会社は、スタッフが様々なことを「自分ゴト」と捉えられるよう工夫するべきです。当事者意識のある社員は、組織にとっても大きな財産となるでしょう。

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