ここ10年での歴史的な変化と言えば情報流通であり、インターネットの台頭が思い浮かびます。それまでは情報発信(広告)と言えばマスコミ4媒体(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌等書籍)が主流でしたが、今やインターネット広告は、テレビに続き大きな広告市場となっています。一般的には不動産広告と言えば、有料広告のポータルサイトや雑誌「ペイド(paid)メディア」などが中心ですが、信頼度や訴求力は高い反面、情報の表現力(写真の数、情報)は乏しく、過去から大きな変化はありません。続いて、自社ホームページ・メルマガ「オウンド(owned)メディア」などが積極的に活用され始め、徐々に各社ごとの特色のある情報発信がされ始めました。
そして、ここ数年ブログやFacebookなどのソーシャルメディア「アーンド(earned)メディア」の活用にも注目が集まっています。ブログやFacebookでの情報発信は、過剰に情報があふれているインターネットの世界でも、「友達」や「トラックバック」という機能があるため、効率よく情報を消費者に届けられるのが特徴であり、上記の他2つのメディアとも違い、『無料』でも利用でき、かつ情報の相互性があるのが特徴であり、使い方によっては費用対効果が非常に高くなります。
これら3つのメディアを総称して『トリプルメディア』と言いますが、それぞれの特徴を知り、効率よく合わせる事で高い相乗効果が生まれます。
<トリプルメディアの特徴>
特徴(情報の質) | 集客速度 | 種類 | コミュニケーション (消費者との互換性) | |
ペイド・メディア | 信頼性の高い情報 | 非常に 早い | ネット広告・マス広告 | 良くない |
オウド・メディア | 多彩で豊富な情報 | 普通 | ホームページ・メルマガ | 良い |
アーンド・ メディア | 相互的でリアルな情報 | 遅め | ブログ・ソーシャルメディア | 非常に良い |
日本の不動産市場では、アーンドメディアの活用事例が少なく、特にブログは即効性が無いため、始めてみたもののすぐに止めてしまう事が多くあります。ところが、消費者との信頼情報の構築という側面もあるため、浸透までには時間がかかりますが、各メディアとの連動やSEO対策なども含めて相乗効果が出るため、継続するべき価値が非常に高いのです。また、写真や文字等の情報数に制限がある訳ではありませんし、自分たちの思うように表現をする事が可能ですので使わない手はありません。インターネットの台頭は、情報発信の進化とも言えます。トリプルメディアを効率よく使う事で、より費用対効果の高い情報発信ができるでしょう。
※Facebookを活用した物件紹介事例としては、ニューヨークのコーコラングループという不動産会社が非常に有名であり、ぜひ一度ご覧頂けると良いでしょう。
<トリプルメディアの相乗効果>(イメージ)