知識レベルを高めて、オーナー満足度を高めよう!

Q:最近、若い社員が入社してくれてとても助かっています。反面、不動産関係の知識が経験も少なく足りないのですが、積極的に知ろうという姿勢があまり見ることができません。どのようにしたら興味を持って知識を吸収してくれることができるでしょうか。

A:仕事以外の知識を吸収してもらうためには、一方的に教えようとしても覚えてくれるものではありません。ただ、不動産オーナーと話をしても知識がないままではどんな提案も受け取ってもらえなくなります。知識をつけなければいけないと感じる動機付けと、自らが気づきを得る取り組みが必要となります。

<仲介会社、管理会社は、オーナーから信頼されているのか?>

 今から10年ほど前になるだろうか。全国から不動産オーナーが1200人以上集まるイベントがあった。そこでMCの人がステージ上で「不動産会社さんに満足していない人、どれくらいいらっしゃいますか?」というストレートな質問をしたところ、見渡すとほとんどのオーナーが手をあげていたことが今でも印象に残っている。オーナーが満足していない理由は、「空室が決まらない」「対応が遅い」「言ったことが実行されない」など色々とあるようだが、その理由を遡って行くと根本の原因は、オーナーと不動産会社スタッフとの「知識レベルに圧倒的に差がある」ことではないだろうか。オーナーが不動産会社の担当に改善策を伝えているのに伝わっていない、このような話をよく耳にする。不動産オーナーは、賃貸経営を成功させるために、ものすごい量の情報をインプットしており、そのために時間もお金もかけている。一方、不動産会社のスタッフは、宅建すら持っていないし、一般的なニュースにも無関心な人がいる。これらは不動産業界だけの問題ではないのかもしれないが、高額な資産を預かる専門職としては、会社としても学ばせることにも責任を持たなければならない。