(1)サービスの定義
当然のことのように思えますが、まずこれができていない管理会社が非常に多いと感じます。オーナーの希望する管理業務を行うこと=管理サービス、と定義するのは簡単ですが、そうした漠然としたサービスメニューで収益を確保するのは容易ではありません。メニューがないばかりに、オーナーから言われるがままに業務をする状態になってしまっていませんか? どんな商売も、利益のでない価格設定で無制限にサービスを提供し続ければ必ず行き詰まります。まずは「管理料3%で提供するサービス」「6%で提供するサービス」など、価格との関係を明確に定義しなくてはなりません。そもそもからして「無償」で管理サービスを提供してしまっているなら、ビジネスとして成り立たせるためにもこの課題解決は急務です。
(2)サービスの可視化
サービスが定義できたら、次はその可視化です。レストランに「メニュー」が存在するように、本来賃貸管理会社にもサービスメニュー一覧のようなものが必要なのです。むしろ、賃貸管理のような煩雑で表現しにくいサービスほど、分かりやすくまとめられた媒体が必要ではないでしょうか。
目に見えにくくサービス内容も複雑なものといえば携帯電話やインターネット回線、保険の契約などがありますが、どれもきちんとしたパンフレットを用意しているのが普通です。それらに比べて遥かに高額な資産をやりとりするにも関わらず、ちょっとしたエクセル資料と口頭だけで、果たして十分と言えるでしょうか。