繁忙期こそ空室対策提案を!


 
■提案の時間を外部資源で捻出

 今から間に合う空室対策としては、工期が短く比較的安価なものを選ぶことになります。全国賃貸住宅新聞発表の人気設備ランキングから抜粋するなら、モニター付きインターホン(この設備がなければ決まらない:単身2位・家族4位)や宅配ボックス(同:単身8位)あたりが提案のしやすさ・コストパフォーマンスに優れていると言えるでしょう。こうした賃貸トレンドを積極的に長期空室物件に取り入れていきたいものです。

 しかし、提案の障害は、冒頭に述べた通りこれからの時期の忙しさです。来店数が増えることはもちろんですが、仲介業者からの空室確認や入居者からの解約連絡、更新に関する問い合わせもこれからどんどん増えていきます。お客様がいらっしゃったり、目の前で電話が鳴ったりすれば、スタッフはその対応に時間を割かざるを得ません。結果、「オーナー様への空室対策提案」はどんどん後回しになります。まずはこの状態をどうにかしなければなりません。

 解決策としては下記が考えられます。

  1. 業務マネジメントの徹底 
  2. 提案専門スタッフの設置 
  3. システムの活用 
  4. 外部資源の活用

業務マネジメントの徹底は、経営者やマネージャーがスタッフの業務を徹底的に管理し、各スタッフに一定量の提案を確保させる方法です。提案専門スタッフの設置は、思い切ってオーナー提案しかやらないスタッフを置く手法。電話対応も接客も禁じて提案に集中させます。システムの活用は、空室確認電話の自動応答システムや空室確認専用サイト、オンラインの解約・更新受付など、様々なシステム化が考えられます。外部資源の活用は、アウトソーシングの活用やコンサルティングの導入が代表的です。業務の効率が上がれば、スタッフはオーナー提案をはじめとした本来の「売り上げを作る仕事」だけに集中できるようになります。