ここのところの不況で、賃貸住宅の建築着工戸数が
かなり減っているとよく聞きます
さて、そんな中、愛知県にある弊社加盟店さんの
案件をプロデュースさせていただきました
場所は、名古屋から電車で30分くらいの、
人口12万人くらいの半田市というエリアです。
2008年7月上旬、かなり熱い日だったのを覚えています。
その会社さんのスタッフと一緒に、汗だくになりながら、
賃貸物件の市場調査を行いました
(賃貸物件における市場調査とは・・・↓)
http://www.owners-age.com/brand/index01.html
もともと、そのエリアには3DK+2LDKが中心の
建築予定企画が既にありましたが、
そのエリアの入居者ターゲットとは、
大きく異なるプランと賃料でした。
市場調査を行い、そのことが判明したわけですが、
その加盟店さんが素晴らしかったのが、そのことが判ったことで、
既に建築確認申請寸前だったにもかかわらず、
そのプランを取りやめてしまったのです
『オーナー様に信頼して頂いているため、
本当に良いものを造りたい』
その熱いハートと、
行動力と決断力には本当に頭が下がります
それから、このプロジェクトが始まりました。
一番の肝は、入居者ターゲットを明確にして、
その入居者が借りるだろう賃料を決めて、
そこからオーナーの利回りを算出して、
逆算で建築コストを決めました。
これこそ「プロパティ・マネジメント」の真髄なのです
さて、新たにプランを作ることになったのですが、
意匠設計でとてもお世話になっている、設計士で
ある、ざんま先生にお願いをしたのですが・・・
2008年9月、加盟店さんへの提案前の、当社での事前打ち合わせ
があったのですが、なんと、ざんま先生が持って来たのが
三角形▽のマンションだったんです
この時は、一瞬時間が止まったのをよく覚えています
2008年10月、そのプランを、加盟店さんに持っていって、
ざんま先生にプレゼンをしてもらいましたが、
やはりその場でも時間が止まっていました
でも、その会社さんは、非常に柔軟性がある会社さんです
『これでやってみよう!』という社長号令が出ました。
みなさん非常に明るく前向きに取り組んで頂きました。
このエリアにおいて63世帯という大型供給と三角形の
マンションということで、ヒアリングに行く不動産業者さんは、
口をそろえて「反対」と言いました。
「一年たっても満室にならない」とまで言われていました
しかし、完成時満室を目指して、リーシング戦略や、
間取り作り、デザインなど、でき得ることは
全てチャレンジをしてきました。
その会社さんがすごいところは、
弊社のアイデアや提案を素直に吸収して、
カタチに変えていく行動力を持っていることです。
(さっきからべた褒めですがざんま先生もべた褒めでした)
スタッフも、いつも明るく元気です
なかなか、元々あるものをぶち壊すのって、
勇気が要りますよね?
普通は、分かっちゃいても、なかなかできません
提案から、約1年半・・・
2010年2月末にとうとう完成しました。
結果は、見事『完成時満室』
本当に、小さな積み重ねができたからこそ、
このような結果になったのだと思います
本当に、素晴らしいです
そして、完成見学会には、全国から100名を超える
参加者がいらっしゃいました。
モデルルームはこんな感じ
そして、セミナーにも多数ご参加いただきました。
第2部はパネルディスカッションで、
今回の完成までの道のりをお話ししました。
私は一番右です(全然見えないし・・・)
多くの賃貸住宅メーカーさんのように、ただ企画商品を建てる・・・
という提案は、正直本当にもう厳しいと思います。
本当に、オーナーさんが望んでいるものは、
『箱』ではなく、安定した『賃貸経営』なんです。
それから、今回は改めて市場調査の重要性を認識しました。
市場調査は、アートアベニュー時代(藤澤が社長の管理会社)
から地道にオーナー様のために行ってきたノウハウです。
こんなに不景気なご時世でも、ユーザーがいなくなることはありません
ただ、ユーザーが欲しているものを、取り入れて供給して
あげることが必要なんだな~って改めて思いました
既成概念にとらわれず、
賃貸市場にもっと遊びがある、わくわくした物件を供給して
行くことが、この業界には必要なことなんですね
建築プロデュースのご相談があれば、
お気軽にどうぞ