シングルマザーのためのシェアハウスが増えているという記事を読みました。
平成28年のデータでは、シングルマザーの約2割が、元専業主婦だった方たちで、職を持っている人も半数は非正規労働者だそうです。もちろん経済的な事情で普通の賃貸住宅に入ることができない方の受け皿となっているのがシェアハウス、なのですが、最近では経済事情だけでなく、そのコミュニティ性や、託児所・食事付きなどの生活支援力を求めて、シェアハウスに入居する方が増えているといいます。
そもそもシェアハウスの成り立ちとは。
1990年代に外国人滞在者向けに作られた「外人ハウス」が発端だとされています。その後、格安航空会社の進出で、日本人(主に若者)がどんどん海外を旅するようになりました。海外のライフスタイルを経験した方が、帰国して外人ハウスに住むことを希望するようになります。
そこで、外人ばかりではなくなった外人ハウスは、ゲストハウスと呼び方がかわっていきました。
爆発的な人気で数が増えていったゲストハウスですが、管理が不十分だったため、部屋が汚かったりといったトラブルが増えました。そこで、きちんと運営をしていこう!と運営会社がしっかり管理を行う、費用面やコミュニティ性がすぐれたシェアハウスが誕生して増えていった、ということです。
今や、「シェアハウス」と検索すると、お家賃安めのもの、反対にお高めでホテルのようなゴージャスなもの、外国人メイン、女性専用、本好きな方にオススメなもの、ボルダリングができるもの、と様々な特徴のものがあります。
先述したシングルマザー向けのシェアハウスですが、家賃15万円と、高額なものもあります。保育園の送迎や、託児ができるアクティブシニアがシェアハウス内に住まれていて、しっかりと仕事に取り組める状況が出来ており、満室が続いているようです。また、育児の悩みを入居者同士で共有できるという点も、普通の賃貸物件にはない特色となっています。
ただ、メリットばかりでなく、子育ての価値観の相違が問題になるケースもみられるようです。当人同士の話し合いが必要だったり、運営側や第三者が調整役として介入すべき場合もあります。
プライバシーとコミュニティをうまく両立させることがシェアハウスの課題かと思われますが、多様なライフスタイルがある現代において、シェアハウスはこれからももっと増え続けるのではないでしょうか。