労働生産性の高い管理会社になるには?

 ここのところ「働き方改革」の影響からか「労働生産性」という言葉を耳にする機会が増えました。「業務効率化を図って生産性を高めよう!」「ITで長時間労働を脱しよう!」皆さん何かの呪文のように唱えられていますが(笑)、最近私が気になるのは、果たして皆さん「労働生産性が高い」という状態をきちんとイメージできているのか、という点です。生産性ってなんだろう…とよく考えますが、簡単に言えば「生産量÷労働者数=労働生産性」となります。別の言い方をすれば、労働者に対してどれだけの売上を上げたのか、とも言えます。日本の労働生産性はOECD加盟国35の国の中で20位、先進7カ国では最下位なのです。ただ、実は製造業に関しては、アメリカについで2位なのに、サービス業が著しく低いのです。

<アメリカと日本で感じる違い>

 アメリカに旅行にいくと、よく気づかされるのが「物価」の高さです。デニーズに入り、朝ごはんを頼もうとウェイトレスに案内され、席で待ちます。ウェイトレスは、担当制なので注文をしたいのになかなか来ません。ようやく来て注文を頼むと、そこから料理が運ばれてくるのに日本とは違い時間を要します。食べ終わると、会計をしたくてもウェイトレスが捕まらず、さらに待たされます。デニーズで朝食をしようと入ったら、結局1時間半も取られてしまいます。その上、アメリカは約20%のチップがかかりますから、20ドルのアメリカンブレックファスト&コーヒーにタックスとチップで約3000円かかります。

 デフレの日本なら3000円あれば、どんな豪華な朝食が食べられるでしょう。店員は呼べばすぐに駆けつけ「大変お待たせしました」と言います。無料のお茶やお冷やを何度も変えてくれ、無駄なく機敏に味も美味しい。でもいくらそのサービスをやっても「無料」なのです。アメリカのようチップはありませんから、店員さんは決められた給金のなかで「おもてなし」精神で、より良い品質のサービスを提供するのです。サービス=無料、と言う日本である概念は、海外に行けばサービス=有料なのです。