安心なサブリース契約を

あらためて、サブリース契約とは、ということで整理します。
一般的な管理契約とは違い、サブリース契約では、
物件所有者と不動産管理会社等との間で賃貸借契約(マスターリース契約)を締結します。不動産管理会社等は、入居者等と転貸借契約(サブリース契約)を締結します。この契約形態を「サブリース契約」といいます。

近年サブリース業者と所有者の間で家賃保証に関するトラブルが頻発しており、あまり良いイメージがないサブリースですが、メリットはあります。

①管理業務をすべて任せられる。
②空室・滞納リスクの回避
③広告料・原状回復費の負担軽減
④相続税対策

物件所有者にとっては、面倒な管理業務の負担や、空室や滞納の心配をしなくてもよくなります。一括で貸しているので、相続税評価時も有利です。
また管理会社としても、貸主の立場となりますので、運営上迅速な判断が可能となります。

ただ、昨今トラブルになっているのが、メリットばかりを強調されて安易にサブリース契約をしてしまった、というケースが大多数のようです。

マスターリース契約の中には、空室の免責期間や振込手数料等の負担、賃料改定のタイミングなど、本当は物件の所有者がしっかりと理解しておかないといけない取り決めが隠されています。隠されているわけではないですが、知識の格差がある相手に説明をせずに契約してしまうのは、やっぱり「隠されている」と言われても仕方ないのです。

単身用分譲マンションのサブリース契約をしている、とあるオーナーの話ですが、保証されている賃料は、通常に契約した場合と比較して8割程度。そこからマンションの管理費・修繕積立金、さらに振込手数料(通常の銀行手数料よりもはるかに高い)を引かれていました。空室が出れば、1ヶ月は免責期間として賃料が入りません。築も古かったので、設備の入れ替えが必要となり、相見積もりを取ることもできず、工事代金を支払うことになってしまいました。
その額は、振り込まれる賃料の12ヶ月分以上でした。

これでは貸している意味がない、と解約を申し出ますが、「貸主」の立場では、「正当な事由」がないと解約できないのです。

令和2年12月 「賃貸住宅の管理業務の適正化に関する法律」が施行されました。その中には、サブリース事業者に対する義務や禁止事項が制定されています。

①誇大広告の禁止
②不当な勧誘等の禁止
③契約締結まえにおける契約内容の説明及び書面交付
④契約締結時における書面交付
⑤書類の閲覧

法整備により、「そんなはずではなかった」と後悔する物件の所有者が減ることを期待しますが、説明を受けた段階では理解できたつもりでも、実際わかっていないことも多いものです。

たとえば売却をする場合はどうなるのかなど、いろいろなケースを想定した上で質問をし、しっかりと答えてくれる事業者を選ぶことが大切だと思います。